独身の彼女が韓国で「1人ではなく、2人の養子」を迎えたなぜ、きょうだいの理想的な年齢差とは?
「非婚(=結婚しない生き方)」を選んだ韓国の編集者ペク・ジソンさんは、2人の子どもと養子縁組をして家族になりました。独身のジソンさんが1人ではなく、2人迎えようと思った理由とは。ジソンさん著『結婚も出産もせず親になりました』より紹介します。 ■わたしが養子を2人迎えた理由 養子を迎えるなら2人にしようと最初から決めていた。わたしが両親からもらったいちばん大きなプレゼントはきょうだいだから、自分もわが子に姉妹というプレゼントを贈りたかったのだ。
わたしの両親は不仲で、経済的にも苦しかった。わたしたちきょうだいは運悪く不幸な家庭に生まれてきた自分たちをお互いに気遣い、その力で子ども時代を耐え抜いた。苦労しているのは自分だけではなく、きょうだいも同じだから、決して不平不満を言ったり、グレたりするわけにはいかなかった。わたしたちは、心はボロボロでも表向きは優等生として学生時代を乗り切った。 苦しんでいる者同士の結びつきは強力だ。手と手を取り合っている分、誰かが倒れると他のみんなへの負担が大きくなる。だから、つらくても絶対にへこたれるわけにはいかない。自分の味方にまで苦労をかけるわけにはいかないから。
わたしの娘たちも今後の人生で偏見にさらされたり、さまざまな困難を経験したりすることがあるだろう。そんなとき、長女は次女を、次女は長女を見て、自分を客観視できると思う。 自分のこととなると答えが見つかりにくいけれど、悩んでいる姉妹にどんなアドバイスをするかを考えて実践すれば、無用な自己憐憫や迷いから抜け出せるはずだ。自分と同じ悩みと苦しみを持つ姉妹がお互いを支える頑丈な柱になる。 ■きょうだいの理想的な年の差とは?
姉が産んだ子どもたちを見ながら、きょうだいの年齢差は3歳がいちばん理想的だなと思っていた。1~2歳差はケンカが多くなりがちだし、2人の赤ちゃんを同時に育てるのも大変だ。年齢が近いと、きょうだい間の競争心も強くなる。 4歳以上離れると共通点が減って、一緒に遊ぶのが難しくなる。その点、3歳違いなら成長スピードが違うから親の負担も少なく、きょうだい同士で共有できることも多い。 そういうわけで、わたしは長女を養子に迎えてから3年後の2013年に次女を引き取った。当時3歳の長女は、保育園での集団生活になじんで独立心を身につけていく段階だったから、妹の面倒を見て遊んであげる役割をしっかりこなしてくれた。