長い距離でも確実に2パットできる! 3パットしないラインの読み方&タッチの合わせ方【目澤秀憲・スウィング3.0 #19】
松山英樹の21年マスターズ優勝をサポートした目澤秀憲に、レッスン技術に造詣が深いライターDが、最新スウィング理論について話を聞いていく連載「みんなのスウィング3.0」。今回は「ラインの読み方」について考えた。
D パッティングで一番大事な要素を1つ選ぶとしたら、何だと思いますか。 目澤 やっぱり、グリーンの「読み」だと思います。結局、どれだけ打ち方が完璧でも、ラインの読みが間違っていると絶対にカップインさせることはできないですから。 D ザンダー・シャウフェレのコーチ、デレク・ウエダ氏も、グリーンリーディングが最重要と言っていますね。シャウフェレは学生時代にグリーンを読むのが苦手で、ウエダ氏とふたりでその部分を徹底的に改善したそうです。 目澤 今は、PGAツアーでもグリーンを読むのがうまい選手のひとりですよね。 D コーチによっては「タッチ」が最重要と言う場合もあると思いますが、グリーンの読みとタッチはどう関連しますか? 目澤 グリーンを読む場合には、まず上り、下りの読みから始める必要があります。それで仮に「このくらい上っているからこれくらい強く」といった判断が正確だったとすると、入らなかったとしてもカップの近くに止まる確率がかなり上がります。 D まず傾斜(上り、下り)の読みがあって、それに合ったタッチを選択するというのが、標準的な順番ということですね。 目澤 そうですね。それが少し発展すると、たとえば「下って上り」という場合には、カップ際で球がよれないように、その部分が強めになるようなタッチを選択できるようになります。 D そこに曲がりの読みを加えていくと。曲がりはタッチによってかなり変わりますから、その意味でも、まずは上り下りの正確なジャッジが大事ということですね。 目澤 プロなら1.8~2メートルくらい、アマチュアでも1.2~1.5メートルくらいは「1パット」で入れたい距離になりますが、その領域での読みが正確になってくると、パッティングでスコアを「落とす」ことが少なくなります。 D それ以上の長さのパットの場合は、1パット圏内に「寄せる」ための読みが必要ですね。 目澤 欧米だと「ラグパット」(lag putt)といって、長い距離から確実に2パットで上がることを主眼とした練習をよくしますが、それによってグリーンリーディングの能力も鍛えられるという部分はあると思います。そうやって3パットが減ってくると、それだけでスコアは縮められますが、カップから遠くても3パットしないという自信を得られるということが大事で、それによってセカンドショットに対するプレッシャーが減るので、結果的にいいショットが出やすくなるという効果も期待できます。 ※週刊ゴルフダイジェスト2024年6月4日号「みんなのスウィング3.0Vol19」より
週刊ゴルフダイジェスト
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