戦地を走り回った“伝説のジープ”が、プラグインハイブリッドを備えて21世紀にリボーン!
「強くなければ生きていけない。 優しくなければ生きていく資格がない」なんてキザな言葉をレイモンド・チャンドラーはかつて、作中の私立探偵フィリップ・マーロウに吐かせた。 ▶︎すべての写真を見る もしもチャンドラーが現代に生きていたら、ジープ「ラングラー 4xe」なんて、愛車候補の筆頭になったかもしれない。
大戦中を思わせるラングラー
そんな道なき道をガンガン進めるほどタフガイで、環境に優しいプラグインハイブリッドのラングラー 4xeに、見た目にも無敵感を漂わせる限定モデルが用意された。 それが「ラングラー 4xe ウィリス'41」だ。現在アメリカでは注文受付中で、現地での価格は5万9930ドル(約900万円)。
その名の通り、第二次世界大戦の折、アメリカ陸軍に採用された軽偵察車「ウィリスMB」がこの車のモチーフ。 ちなみに、釈迦に説法だとは思うが、このウィリスMBがいつしか「ジープ」と呼ばれるようになった。由来は「軍の略語で“汎用”を意味するGPの文字をつぶしたもの」から「ポパイの漫画に登場する人気キャラクター、ユージン ザ ジープにちなんだ」など諸説ある。
さて、ラングラー 4xe ウィリス'41だ。 全身が当時のウィリスMBを彷彿させるミリタリーグリーンの特別色で覆われる。同じ色調で塗装された専用17インチアルミホイールには33インチのオールテレインタイヤが合わせられ、前後にスチールバンパーを装着した。
“屋根もドアも無い”ロマン
軽偵察車だったウィリスMBは、兵士がすぐに飛び乗れたり、360度見渡せるように基本はオープン(幌はある)でドアがない。 兵士が飛び乗ることも、周囲を偵察する必要もない現代のラングラーなら屋根もドアもあってしかるべきだが、写真のラングラー 4xe ウィリス'41には屋根もドアもない。 もちろんラングラーに乗っている人ならご存知だろうが、現代のラングラーの屋根は、こんな風に外せる。屋根には「3ピースモジュラーハードトップ」が備わり、前左/前右/後と3ピースに分かれたハードルーフを、自由に外したり取り付けられる。ドアも、配線を外さないといけないが、構造上は簡単に外せる。