有馬記念が引退レースとなる馬の“注目すべきポイント”。ドウデュース以外に複数頭が該当
レース当日に引退式を行うドウデュース
さて、今年も有馬記念がラストランになる馬がいます。1頭目は言わずとしれたドウデュースです。 2022年のダービー馬で、ここまでG1レースを5勝。充実期を迎えた今秋は天皇賞(秋)・ジャパンCをいずれも上がり32秒台の豪脚で差し切っています。出走馬を決めるファン投票では歴代最多の47万8415票を獲得。レース当日に引退式が予定されていますが、多くのファンが大団円での引退セレモニーを信じていることでしょう。 そんなドウデュースが挑む一つの「壁」が秋古馬3冠。秋古馬3冠とは天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念のことを指しており、同一年に3戦すべて勝利した馬は、長い競馬史において2000年のテイエムオペラオー、2004年のゼンノロブロイの2頭しかいません。3つのレースが中3週で続くためそもそも皆勤が難しく、連勝しても有馬記念で余力が残っていないことが多いのです。 グレード制導入の1984年以降、天皇賞(秋)とジャパンCを連勝した馬は1999年のスペシャルウィーク、2020年のアーモンドアイ、2023年のイクイノックスで、アーモンドアイとイクイノックスは有馬記念に不出走、スペシャルウィークは2着でした。 ちなみに、スペシャルウィークをハナ差退けたのは、同年の宝塚記念馬で同期のライバルであったグラスワンダー。その例に倣うと、ドウデュースの偉業を阻むのはブローザホーンかもしれません。
スタニングローズもラストラン
また、前走のエリザベス女王杯で2つ目のG1タイトルを手にしたスタニングローズも、ここがラストラン。 牝馬は過去10年で『3-3-2-33』という成績。2014年のジェンティルドンナ、2019年のリスグラシュー、2020年のクロノジェネシスが勝利を収めています。 ただ、この3頭の前走はジャパンC、コックスプレート(海外)、天皇賞(秋)という牡馬の一線級が集うレースでした。エリザベス女王杯から有馬記念に挑んだ馬は、『0-2-1-23』にとどまっています。馬券に絡んだ3頭は8番人気、11番人気、3番人気だったので、馬券的には人気薄でのヒモ候補、といったところでしょうか。