〔東京外為〕ドル、152円台前半=米金利低下で下落(5日午後5時)
5日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米大統領選でのトランプ前大統領優勢観測の後退を背景に米長期金利が低下したことを受け、1ドル=152円台前半に下落した。午後5時現在は、152円27~27銭と前週末(午後5時、152円56~57銭)比29銭のドル安・円高。 4日の米国市場では、アイオワ州の世論調査でハリス副大統領が優勢となったことから米長期金利が低下。ドルは売られる展開となった。こうした流れを引き継ぎ、東京早朝はおおむね152円10~20銭のレンジでもみ合ったが、仲値にかけては五・十日に伴った国内輸入企業によるドル買い・円売りが広がり、152円40銭台に浮上。しかし、買いは続かず、正午に向けては利益確定の売りに押されて152円10銭台に下落した。 午後は日経平均株価の堅調な動きを受け、投資家がリスク選好姿勢に傾き、一時152円50銭台まで水準を切り上げた。ただ、買い一巡後は調整売りが増加し、152円10銭台まで押し戻される展開だった。 東京時間は米大統領選の投開票を前に、持ち高調整のドル売り・円買いが優勢だった。これまで「ドル買いを誘うトランプトレードは、レッド・スウィープを前提にしていた」(大手証券)が、トランプ氏優勢との見方が後退し、いったん巻き戻しが広がったという。 米大統領選について市場からはトランプ氏、ハリス氏のいずれが当選しても、「議会にねじれが生じれば政策実現の可能性が低下する」(資産運用会社)との声が聞かれた。上下院の選挙結果にも注目が集まっている。 ユーロは対円で小幅高、対ドルで上昇。午後5時は、1ユーロ=165円80~80銭(前週末午後5時、165円77~77銭)、対ドルでは1.0886~0892ドル(同1.0867~0867ドル)。