「うつ病」のセルフチェックポイント8選! 予防法・注意すべき人について精神科医が解説
うつ病になりやすい人・なりにくい人の特徴を紹介
編集部:うつ病になりやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか? 種市先生:うつ病の発症には、生物学的な体質が関与していると言われています。ストレスに対する耐性が影響しており、ストレスを感じやすい人は、うつ病になりやすいと考えられています。また、完璧主義や自己批判が強い人、ネガティブな思考傾向を持つ人も、うつ病になりやすい可能性があります。 編集部:うつ病のリスクになり得る日常生活での習慣はありますか? 種市先生:はじめに、運動不足が挙げられます。1日に20分のウォーキングをすることでうつ病リスクを減らせるという研究もあり、うつ病と運動不足は密接な関係にあると考えられています。また、不規則な生活もうつ病のリスクになります。起床・就寝時間が不規則になり睡眠の質が低下すると、うつ病のリスクが高まるので注意しましょう。食事についても、栄養不足やジャンクフードの過剰摂取、アルコールの過度な摂取などがうつ病を引き起こすこともあります。さらには、社会的なつながりが少ない人や孤立もうつ病のリスクを高めます。人間は社会的な生き物であり、他人との関わりは心の健康に不可欠です。 編集部:うつ病になりにくい人にはどのような特徴がありますか? 種市先生:うつ病になりにくい人は、困難な状況でもポジティブな面を見つける能力があり、誰かに相談したり視野を広げたりして、ストレスを前向きに捉え成長に繋げていく傾向があります。また、良好な社会的つながりを活かせる人は、うつ病のリスクが低いとされています。親しい友人や家族、同僚からの支援は、ストレスや困難を乗り越えるために役立ちます。ほかにも、定期的な運動や余暇活動をしている人もうつ病になりにくいとされています。
うつ病は予防できる? 日常生活でのアドバイスを精神科医に聞く
編集部:うつ病は予防ができる病気ですか? 種市先生:可能です。規則正しい生活や睡眠、食事、運動、社会的なつながりやサポートを持つことなど、適切な予防方法を知っていることで防ぐことができます。 編集部:うつ病は、どのような方法で予防できるのでしょうか? 種市先生:ストレス管理が大切です。長期間にわたる過度のストレスはうつ病になるリスクを高めることが知られているため、ストレスを効果的に軽減するためにリラクゼーション技法(瞑想、ヨガ、ディープブリージングなど)、適切な生活リズムの獲得やポジティブな考え方を身につけることが重要です。また、症状が出てから早いタイミングでカウンセリングやサポートグループなどを用いることで、うつ病の早期回復に繋がります。 編集部:その他、予防方法として有効な方法はありますか? 日常生活でのアドバイスを教えてください。 種市先生:うつ病の予防には健康的なライフスタイルが重要で、バランスの取れた食事、定期的な運動や余暇活動、趣味活動、十分な睡眠が大切です。生活習慣病予防とも共通しており、体と心の両方に良い影響を与え、ストレスを低減させることがわかっています。また、仕事や日々の活動を通して、人との繋がり・成長の実感を持つことも大切です。成長することや何かを愛することは心の健康にとても大切と言えます。