『ブレス オブ ファイアII 使命の子』30周年。前作の500年後を舞台にしたストーリーで、自分の町を作る“共同体”を導入したのは本作から【今日は何の日?】
カプコンの人気RPGシリーズ第2弾 1994年(平成6年)12月2日は、スーパーファミコン用ソフト『ブレス オブ ファイアII 使命の子』が発売された日。本日で発売から30周年を迎えました。 【記事の画像(4枚)を見る】 カプコンのRPG『ブレス オブ ファイア』シリーズの第2作で、前作から500年後の世界を舞台にした本作。主人公はリュウ、ヒロインはニーナと、前作と同じ名前ですが、まったくの別人です。この“名前は同じでもまったくの別人”という設定は『ブレス オブ ファイアIII』以降にも引き継がれていきます。 ストーリーは森に囲まれたゲイト村で暮らしていたリュウが、ある日、村へ戻ると父と妹がいなくなっており、村民すべてに自分たち親子の存在を忘れられているところから始まります。自分が住んでいた家にも他人が住んでいたため、リュウは孤児として村の教会に泊まることに。リュウは、同じ孤児として教会に泊まっていたボッシュとともに村を出ますが、突然の雷雨に見舞われて洞窟で雨宿り。その洞窟の中で巨大な魔物と出会い、リュウはその魔物から自分が“使命の子”であると告げられるのです。 そして、10年後。レンジャーという何でも屋として活動していたあるとき、ボッシュが泥棒の嫌疑をかけられてしまいます。真犯人を探すことになったリュウは、やがて世界の異変を感じ取っていく……という展開です。 パーティキャラクターは条件を満たすことで仲間になるディースを含めて全9人。甲殻族のランドや虎人(フーレン)のリンプーなど、多彩な種族のキャラクターで賑やかでした。ふだんはおどけた態度をしている手品師のステンがじつは重い過去を持っていることが明らかになるなど、キャラクターの掘り下げも丁寧で全員のことが好きになります。序盤や終盤はシリアスな展開ですが、仲間たちとくり広げる冒険はコメディチックなやり取りも多く、冒険の道中は楽しかった思い出です。 バトルのシステムはオーソドックスなターン制で、“合体”が重要に。前作は仲間どうしで合体しましたが、本作では火・水・風・土・聖・魔の6つの属性を司るシャーマンと合体する形。一度にふたりまでのシャーマンと合体可能で、組み合わせによっては“究極合体”となり、能力が大幅に上昇します。究極合体はキャラクターの外見が変わるため、とても盛り上がるポイントでした。 また、ゲーム全体のシステムとして自分の町を作る“共同体”が導入。ゲームを進めていくと廃墟の一軒家を修理してリュウたちの拠点として使っていくことに。この拠点が町にまで発展すると、世界各地で家探しをしている人々を連れてくることが可能に。彼らは武器を販売してくれたり、魔法を教えてくれたりします。 この共同体は後のシリーズにも受け継がれていく要素です。本作の段階では簡素なほうでしたが、建てる家のデザインを決められるといったところに自由度が感じられました。町にスカウトできる人間のなかには、何もしない人や金を騙し取る人やダジャレを言うだけの人といった、いわゆる“外れ”も……。役立つところでは、ウインドウの色を変えられるようにしてくれる人やサウンドテストを可能にしてくれる人など、オプションまわりを拡張する役割を持つ人もいるのが斬新でよかったです。 本作は2001年12月21日にゲームボーイアドバンスに移植されましたが、ミニゲームが簡単になったりダッシュが追加されたりとプレイしやすいように調整されていました。また、通信によるアイテム交換もできました。 現在はオリジナルのスーパーファミコン版をNintendo Switchの“スーパーファミコン Nintendo Switch Online”でプレイ可能です。どこでもセーブや巻き戻し機能を使って手軽に遊ぶことができるので、ぜひプレイしてみてください。 ※画像はNintendo Switch Online版のものです。