不動産会社の経営者が教える! 浴室でわかる「選んではいけないNG物件」
NG2 ベンチタイプの浴槽
バスルームの浴槽には、さまざまな形や特徴があり、好みに応じて選ぶことができます。 水深が深く肩までしっかり浸かりたい人におすすめのストレート浴槽や、浴槽内がワイドに広がっていて親子で入浴するときなどにゆったり使えるワイド浴槽などが定番です。 他にも、ころんとした丸みのあるデザインのたまご浴槽、浴槽のフチを掴んで立ち上がりやすいアーチ型浴槽などがあります。 最近では、浴槽内部に段差のある「ベンチタイプ」を選ぶかたも増えています。 「ベンチタイプ」は、小さなお子さんが段差に腰かけて入浴することができるほか、ゆっくり半身浴を楽しめる点がメリット。 ですが、肩まで浸かるのに体勢を整える必要があるため、しっかり浸かりたい、短時間で温まりたいというかたには、あまりおすすめのタイプではありません。 お子さんの安全のために「ベンチタイプ」を検討してみてもいいと思いますが、肩まで浸かるバスタイムを楽しみたいかたなら、段差のない「フラットタイプ」がおすすめです。
NG3 ジェットバス付きの浴槽
自宅の浴室をグレードアップできる機能付きの浴槽といえば、ジェットバスが代表格ではないでしょうか。 取り付けた装置から、お湯が勢いよく噴射されて体を刺激してくれるため、リフレッシュできると一時期かなり人気がありました。 ですがこの頃では、「使っていない」「掃除が面倒くさい」といった声を聞くことも多く、人気がやや下火になっている印象があります。 一方、同じようにリフレッシュ目的で設置する浴室の設備としては、家庭用サウナが人気。導入するかたが年々、増えています。 家庭用サウナと聞くと、「場所を取りそう」「高そう」といったイメージもあると思いますが、じつは0.5畳ほどのスペースがあれば設置可能。 家具を置くような感覚で気軽に設置できるタイプも販売されており、価格も30万円~と、それほど高価ではありません。 賃貸マンションであれば設置不可の物件が大半ですが、分譲マンションであれば後付け可能な物件も多いため、毎週のようにサウナに通っているかたであれば設置を検討してみてもいいかもしれません。 浴室は物件選びにおいて最重要ポイントではないかもしれませんが、QOL(生活の質)を上げる意味合いでは、とても大切な場所だと考えています。 より豊かに、より快適に暮らすためにも、ぜひ浴室や設備にも注目して物件を選んでほしいです。
<教えてくれた人> 石岡茜さん。2013年に「女性のための不動産会社を作りたい」と、東京・学芸大学に「ことり不動産」を設立。女性ならではの細やかな視点と「幸せな家選び」をモットーに、物件選びをサポートしている。宅地建物取引士。著書に『持ち家女子はじめます』(飛鳥新社)がある。現在、TV CMを放送中。YouTube「ことり不動産TV CM」でも視聴可能。 取材、文・髙倉ゆこ ©globeds/Adobe Stock
取材、文・髙倉ゆこ