シイタケと間違えお吸い物に…毒キノコ「ツキヨタケ」で家族4人が食中毒 疑わしきは「採らない!食べない!」
福井市内で25日、60代から80代の家族4人が毒キノコの一種「ツキヨタケ」を食べて嘔吐などの症状を訴えた。4人はシイタケと間違えて食べたとみられていて、市は食用と確実に判断できないキノコは口にしないよう注意を呼び掛けている。
シイタケと間違えてお吸い物に
福井市保健所によると、ツキヨタケによる食中毒になった同市内に住む60代から80代の家族4人は、近くの山でシイタケと間違えて採取したツキヨタケを、自宅でお吸い物にして食べたところ、約30分後に嘔吐の症状が出た。4人は医療機関を受診し、うち2人が一時入院したが、症状は回復しすでに退院した。 県衛生環境研究センターがお吸い物に入っていたキノコを検査した結果、ツキヨタケの有毒成分が検出されたため、市保健所が食中毒と断定した。
キノコ食中毒の原因の多くがツキヨタケ
45年以上にわたりキノコの研究を進めている笠原英夫さんによると、ツキヨタケは県内で発生しているキノコの食中毒事例の多くを占め、シイタケやヒラタケと間違えて食べてしまう人が多いという。
軸が暗褐色なのがツキヨタケの特徴
標高800メートル付近のブナ林に生息していたツキヨタケだが、20年ほど前から標高を下げ、生息地を拡大していると笠原さんは指摘する。その見分け方はというと…縦に割った時に、柄の部分に暗褐色のシミがあることだという。 ただ、市は食用と確実に断定できないキノコは「採らない!食べない!売らない!人にあげない!」を徹底するよう呼び掛けている。
福井テレビ