【選手権】甲子園8強の野球部に並んだ初出場の東海大相模、有馬信二監督「本当に落ち着いてるんですよ」
1月2日、第103回全国高校サッカー選手権の3回戦がUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われ、東海大相模(神奈川)は東北学院(宮城)を3-0で下し、準々決勝に進出した。 【フォトギャラリー】東北学院 vs 東海大相模 地元開催の声援を背にキックオフから東海大相模が攻勢にでる。すると5分、左サイドからMF6長井隆之介(3年)がクロスを入れると、MF8小林晄也(3年)がヘディングシュート。これがクロスバーに当たり下に跳ね返ると、ゴールラインを割ったとの判定。「クロスからのシュートがうちの特徴で、サイドアタッカー、またはDF5佐藤碧からのクロスボールが得点になる一番のパターン」東海大相模の強みであるサイド攻撃から先制ゴールが生まれた。 しかし先制したまでは良かったが、そこからは相手にペースを明け渡してしまう。それでも無失点で切り抜けると、前半アディショナルタイムにはチャンスがほとんどない中で佐藤のロングスローにDF3塩田航央(2年)がヘディングで合わせゴールに突き刺した。 後半も入りから決して流れは良くなかったが、それでもここも無失点で凌ぐと、71分には分厚い攻撃を仕掛け、ボックス右深くからの折り返しをFW11辻将輝(3年)がコントロールからネットに突き刺しダメ押しの3点目。 内容が悪くても勝ち切るのが強いチームと言われるが、この日の東海大相模はまさにそれ。その後は落ち着いてゲームをコントロールし、試合を終わらせた。 初出場とは思えないような勝ち方に「狙ってはいましたけど、そんな簡単にいくものではないですし、力があっても力を発揮できなくて初戦で負けるってことも十分考えられたので。なので本当に落ち着いてるんですよね彼らが」と指揮官も選手たちの落ち着きにように驚きを隠せない。 これで今年のインターハイ16強を超える8強入り。夏の甲子園で8強入りした野球部の成績にも並んだ。有馬監督もその野球部を引き合いに出し「野球部が甲子園で浮ついていない姿を見て、『お前らも落ち着け。浮つくな、地に足付けろ』って言ったものの、ここまで高校生が一戦一戦成長していくんだなと改めて思いますね」と選手たちの成長の速さに感心した。 それでも内容的には楽観視できないことも確か。「先制した後は全然いいところがなかった。相手にボールを握られて、ラインが下がってしまった。ちょっとストレスを抱えていました」反省も口にした指揮官。 準々決勝に進出した東海大相模の次戦の相手は同じ関東勢の明秀日立(茨城)。タレント軍団の帝京を破って勝ち上がってきた難敵だ。 しかし次戦も会場はホームとも呼べるUvanceとどろきスタジアム by Fujitsu。地元の声援を力に変えてタイガー軍団が快進撃を続ける。 (文・写真=会田健司)