なにがそんなに体にいいの?「キムチ」を食べる6つのメリット
腸内環境を良好に維持するカギは発酵食品にある、というのはもはや周知の事実。個性的な発酵食品が数多く存在するなか、ピリッとくる辛さと酸味が絶妙なキムチにハマる人が今世界中で続出! 【写真】プラントベースの間で発酵食品が大ブーム!海外で人気の発酵食品レシピも紹介 それにしても、キムチのなにがそんなにいいの?そこで今回は、キムチに秘められた「キムチパワー」を理解するために、栄養士に詳しく訊いてみた。イギリス版ウィメンズへルスからみていこう。
キムチとは?
韓国の食卓に欠かせないキムチ。もともとは越冬用の保存食とされていたが、今ではさまざまな国で年中簡単に手に入るようになった人気の発酵食品のひとつ。 韓国でキムチは、朝食を含め、ほとんどの食事と一緒に食べられている。白菜、大根、人参を入れて作るのが一般的で、風味付けにはニンニク、生姜、コチュカルと呼ばれる韓国唐辛子が加えられる。もちろん、お塩も。 野菜と香辛料を混ぜたものを塩漬けにして発酵させ、これにより生成される乳酸がキムチ特有のピリッとした風味を生み出しているんだとか。
キムチの健康効果
1. 腸の健康 発酵食品が腸の健康に好影響をもたらす事実を裏付ける研究は、近年ますます増えている。「キムチは天然のプロバイオティクスを含む発酵食品です。プロバイオティクスは消化を助けたり、便通を整えたり、炎症を抑えたり、栄養素の吸収を高めてくれる善玉菌を増やす素晴らしい微生物です」と説明するのは、Baldo and Masonの共同創設者で管理栄養士のロベルタ・バルド。 2. 栄養価が上がる キムチを作る過程で、キムチに含まれる野菜の栄養価が向上するという驚きのメリットがある。 「キムチの発酵プロセスは、ミネラルや栄養素のバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)を高める働きがあるため、体がこれらの栄養素をより利用しやすくなるんです」と説明するのは、管理栄養士であり講演家のソフィー・トロットマン。 なぜなら、キムチに含まれる細菌が、野菜に含まれるビタミンやミネラルを合成し、野菜の「反栄養素(腸などで栄養素が吸収されるのを妨げる働きを持つもの)」として知られるあまり有益でない化合物の一部を不活性化させるからだという。 3. 気分が整う 「腸内環境が悪くなると、気分も乱れやすくなります。幸せホルモンのセロトニンは腸内で生成されるからです」とトロットマン。つまり、「もっとキムチを食べる=腸内環境がよくなる=あなたがハッピーでいられる」ということ! 4. 免疫系を強化する 腸の健康は、まさにすべてに関係している。「免疫組織の70%は腸に存在しています。腸の健康をサポートすることで、病気から身を守ってくれる免疫系が強化され、免疫の調整機能が効率的に働くようになるのです」とバルド。 「キムチはプロバイオティクスが豊富な供給源で、その発酵プロセスが腸の健康を劇的に改善してくれます。免疫や肌の健康に欠かせないビタミンAやCも多量に含まれています」とトロットマン。 5. 体重の管理がしやすくなる 研究によるとキムチは、体重管理をスムーズにする秘訣のひとつかも。ある研究では、キムチを食事に取り入れることで、BMIやウエスト・ヒップ比に好影響を与えることが示された。 バルドいわく、最近の研究により、体重管理が腸内細菌に左右される可能性があることがわかった。「体重は腸内細菌の影響を受けており、これらが体重を減らす能力を変えることを示唆しています」とバルド。要するに、キムチが腸の健康を向上させるのであれば、体重管理も少しはラクになると考えられている。 6. 体内の炎症を抑える キムチの有効成分は、血管の健康を改善したり、認知能力を向上するなど、広範囲にわたるメリットを有する抗炎症作用があることが発覚している。文字通り、キムチは「ブレインフード(脳によい食べもの)」。「抗炎症作用は特定の炎症性疾患の潜在的なリスクを減らし、全体の健康に寄与するものです」とトロットマン。 ※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。