「斎藤元彦氏」再選…そのとき兵庫で何が起きていたのか 当初「40人ほどだった聴衆」が投票前日には「身動きが取れないほどの群衆」に
冷静になる必要
冷静になれば、「新聞やテレビは嘘ばかりで、信じられる情報はネットにしかない」という考え方が間違っていることは誰でも分かるはずだ。 「ところが、今回の知事選では『オールドメディアは嘘ばかり報道し、SNSにだけ真実が投稿されている』と判断した有権者が相当な数に達しました。こうなってしまったのは、斎藤さんのパワハラ問題が未解決のままということが大きな影響を与えていると思います」(同・吉富氏) 百条委員会の調査は続く。25日の証人尋問に斎藤氏の出頭を要請した。だが斎藤氏が知事選で圧倒的な“民意”を獲得したため、吉富氏は「百条委員会は今後、腰砕けになっていく可能性があります」と指摘する。 「その一方で、兵庫県は斎藤さんのパワハラ問題などを調査するため、9月に第三者委委員会を設置し、来年3月に報告が行われることになっています。パワハラや公益通報の問題で初めて“ファクト”が明らかになるわけで、斎藤さんを巡る議論は、第三者委員会の報告を待つべきではないでしょうか。特に『SNSの勝利、オールドメディアの敗北』という論点は刺激的ですから、識者も一般の方々も誰もが頭に血が昇っている状態で議論しています。ここは一度、誰もが冷静になる必要があると言えます」
デイリー新潮編集部
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