【LA情報も!】ロバート・ダウニー・Jr.出演『オッペンハイマー』
【Star 03】頼れる陸軍将校はマット・デイモン!
“マンハッタン計画”を指揮する将校には、「威張っていても信頼できる人が必要だった」というノーラン監督。デイモンの持つユーモアと存在感が、映画に安定感をもたらしていて、ハマリ役。
爆発シーンはCGなし!
前作『TENET テネット』では、飛行機破壊シーンで実機を使うなど、CG嫌いで有名なノーラン。今回も核実験シーンは、CGではなく特撮で表現。実際の脅威を再現したいという思惑どおり、リアルなシーンになっている。
没入感たっぷりの壮大な映像体験!
観客を、オッペンハイマーの頭の中に引きずり込みたかったというノーラン監督。天才科学者の思考や感性を表現するため、素粒子の動きを視覚化するという試みに挑み、美しい映像が完成した。オッペンハイマーからの視点をカラーで、ストローズからの視点をモノクロで描いているのも面白い。今回、モノクロ場面を撮影するためだけに、新たにカメラを開発したというノーランらしいこだわりも。新感覚の映像を是非劇場で体験してほしい。
ロバート・ダウニー・Jr.はハリウッドで今なにしてる!?
5歳でデビューし、実に50年以上(!)のキャリアを持つロバート・ダウニー・Jr.。彼が今年のアカデミー賞で、3回めのノミネートにして初の受賞を果たした。受賞スピーチでは冗談交じりに自身の“ひどい子供時代”そして、妻でフィルムプロデューサーのスーザン・ダウニーへの感謝を語った。「私の獣医……いや、妻に感謝します。彼女は、怒りっぽい保護動物のような私を見つけ、愛情をもって私を生き返らせてくれた。だから私はここにいるんだ」と。かつて薬物依存でどん底にいたとき、仕事を通じて出会ったスーザンとの関係が、ハリウッドへの復帰と成功に導いたことは間違いないだろう。 私生活はあまり明かされていないものの、夫婦で設計から携わったマリブの邸宅が、とにかくすごいのは有名。それは、『アイアンマン』シリーズで彼が演じた天才発明家トニー・スタークよろしく、超ハイテクで、ユニークで、豪華。ビニシェルという技術で作られたコンクリートのドーム型のデザインで、太陽光パネルを使って空気から飲料水を取り出すシステムや、風力発電を取り入れるなど、環境保護へ取り組む姿勢も窺える。 仕事の面に目を移すと、夫婦でプロデューサーを務めるテレビシリーズ『The Sympathizer』が話題になったばかり。ベトナム戦争後にアメリカへ逃れたスパイを描いたダークコメディ&スリラーで、ダウニー・Jr.自身も、今までにない複数の役で登場。そのコミカルな演技が注目されている。今後も公私ともに夫婦で二人三脚しながら、ハリウッドを牽引する活躍が期待できそうだ。
マリブ近郊のズマビーチを見下ろす高台に建つ、ロバート・ダウニー・Jr. の大邸宅。家は2軒建てられ、大きなプールとクレーテニスコートがある。敷地の一角には動物園兼農場があり、ラマなどの動物が飼われているのだとか。とにかくユニークな形でハイテク! ※雑誌『Safari』6月号より
文=岡村ゆか(LA情報)