新型エンジンを次々投入、ドゥカティ本社で見たスピード感の源泉「オリジナリティは発明から生まれる」
ドゥカティのエンジンにはエモーショナルなテイストが求められるが、それもシミュレーションで正確にできるようになってきたとのこと。コンピュータの性能が上がり時間は短縮されているものの、コンピューターに数値を入れるのはエンジニアであり、エンジニアの手腕はとても重要だという。
ドゥカティは2023年にハイパフォーマンスシングルエンジンであるスーパークワドロモノを搭載した『ハイパーモタード698モノ』を投入。2025年は乗りやすさを追求し、徹底的に軽量化したV2エンジンを搭載した『パニガーレV2』や『ストリートファイターV2』を投入する。このペースでニューエンジンを投入するメーカーはなかなかない。
しかし、ドゥカティはエンジンを益々進化させる気だし、そのためにもレース部門のドゥカティコルセとの連携をさらに強めていくそうだ。ちなみにエンジンデパートメントはドゥカティコルセとも隣接。9機あるエンジンベンチの1号機と2号機はドゥカティコルセが使用している。
ドゥカティは社員1200人のとても小さな会社だ。特徴的なのは、その内の400人がエンジニアであることと、利益の10%を開発に投入し技術を磨き続けていることだろう。「利益の10%を開発に使っているメーカーはありません。ただ、その割合は今後さらに増やしていくつもりです」とクラウディオさん。ドゥカティはさらにスピード感を持って開発を進め、より深化していくのである。
レスポンス 小川勤