ロレックスが支給された戦争も!? 米海軍特殊部隊が“実際に”使う時計とは?【元隊員が証言】
時計とミリタリーには切っても切れない関係がある。ベトナム戦争では、ロレックスやチューダーといった高級ブランドの時計が兵士たちに支給されていた。また、G-SHOCK(G-ショック)からブライトリング(Breitling)に至るまで、名だたる時計ブランドが、さまざまな部隊のための“ユニットウォッチ”(※訳注:その部隊に所属する人だけが使える時計)を手掛けてきた歴史もあるのだ。高品質を誇るスイス製のタイムピースは、今日においても兵士たちの定番アイテムだという。 【写真集】オメガ、ロレックス、G-SHOCK……ネイビーシールズ元隊員が使っていた時計まとめ
軍と高級時計との間にどのようなつながりがあるのか、気になるという人も多いだろう。時計ブランドを語る上で避けて通れないのが「ミルスペック」の歴史である。 例えば、「Watches of Espionage(ウォッチ・オブ・エスピオナージュ)」のようなオンライン時計メディアが、高級時計とスパイ活動の関係について掘り下げ、大きな関心を呼んでいる。 ところで、兵士たちは実際どのような時計を身に着けているのだろうか? 米海軍特殊部隊ネイビーシールズ(Navy SEALs)の一員として9年間を過ごし、主にアフガニスタンの戦線で活躍したロブ・ヒューバティに話を聞いた。 「私が部隊にいた当時、2005年から2014年にかけて一般的だったのはG-SHOCKです。私は今でも当時の友人たちとは良い関係を続けていますし、特殊部隊のメンバーとも付き合いがあります。時計への関心は皆、当時よりも今の方が高いと感じますね。」 高級時計を身に着けて前線に赴くなど意気地なしとさえ思われていたその当時(今では状況も多少変わっている)、彼はそれでもロレックスを愛用し続けていたという。 「ロレックスを着けて任地に赴くような兵士は、当時としては少数派でした。部隊の誰かが高級時計を身に着けているのに気付けば、『ねえ、もしかして時計好きなの?』などとささやき合ったりしたものです。今では時計好きも増えています。でも当時は、『ここだけの話、実は時計が好きなんだ』という具合でしたね。」 ヒューバティは現在、ZeroEyes社のCOO(最高執行責任者)を務めている。ZeroEyesは人工知能を補助に用いた銃の検知システムを提供し、リアルタイムでの武器検知と警告を行うサービスだ。 そんなヒューバティにとって、時計は仕事と私生活の両方を支える重要なアイテムだ。喜びと恐怖という、両極端の象徴でもある。