<ラグビー>大学選手権でジャパン組はどう輝くか
全国大学選手権のセカンドステージが、明日8日、開幕。関東大学対抗戦A、関東大学リーグ戦、関西大学Aリーグの各上位5チーム、ファーストステージを突破した東海地区・朝日大の計16クラブが4つのプールに分散。各組首位のチームが、正月2日の準決勝(東京・国立競技場)に駒を進めることになる。 [図]ラグビー ポジション解説 ■優勝争いは帝京がリードか? 優勝候補の最右翼は、4連覇中の帝京大だ。トレーニング設備やスタッフの充実ぶり、何より近年の主将たちが「自分たちの卒業後にも残るいい文化を作りたい」、「帝京のラグビー部員は気持ちがいいと言われるようにしたい」と願い続ける風土のもと、心身を鍛え、力勝負を制してきた。 今季は、シーズン終盤の日本選手権での「打倒トップリーグ(社会人、日本最高峰のリーグ)勢」を目指している。そこへ堅守と運動量でハナ差の勝負をモノにしたいとする早稲田大、才気が揃う筑波大などがどこまで抗(あらが)えるか。ライバルたちを迎え撃つ帝京の岩出雅之監督は、夏場から「今年はウチとワセダとの戦いになる」と公言しているが、それがどこまで本音かと問われれば、やや言葉を詰まらせている。第三者が観れば「1人勝ちでは」と感じても不思議ではあるまい。 ■もう1つの見どころ 将来性豊かな大学生たち もっとも今回の大学選手権には、優勝争いを見守る以外の楽しみ方がある。高い個の能力を持ったヒーローのチェック。2015年のW杯イングランド大会に向けたジャパンに選ばれている選手が何人かいるのだ。 まず、今の日本代表でレギュラーを張るのが、筑波大2年のBK、福岡堅樹。身長176センチ、体重84キロのウイング(WTB)である。長所はズバリ、瞬発力と聡明さだ。 ■成長著しい筑波大・福岡堅樹 今年の春先、福岡は、日本ラグビー協会の若手育成計画である「ジュニア・ジャパン」の一員としてパシフィックラグビーカップに参戦。ニュージーランド、オーストラリアを旅した。南半球最高峰リーグであるスーパーラグビーの予備軍を向こうに、「瞬間の部分(初速)では、まぁ、相手を引き離すようなこともできた」。ジョーンズHCに「福岡にはワールドクラスのスピードがある」と褒められ、大会期間中に日本代表への追加招集が決まった。