【神戸新聞杯】前走日本ダービー組が9勝 スピード&スタミナ兼備、ショウナンラプンタの成長に期待
血統解説:ショウナンラプンタ
・ショウナンラプンタ 母フリアアステカがアルゼンチン産馬のため日本での牝祖は母。母は現役時ラプラタオークス(GⅠ・ダート10F)を勝利している実績馬で、社台ファームが導入した繁殖牝馬だ。 上には2頭の牝馬がいるが、いずれも地方で勝ち鞍を挙げているのみ。中央で勝利している馬は本馬だけだ。とはいえ母の実績を考えれば十分OP級の活力は有しているだろう。スタミナとパワーがあるのがファミリーの特徴で、本馬もそれを受け継いでおり、2歳時から中距離戦線を走っていた。 本馬の父はキズナで、スタミナに関しては父や牝系どおりの優れたものを持っている。ただ本馬は同産駒の牡馬にしては柔らかく、パワーというより俊敏性がかなり高いタイプに出ているのが特徴だ。 よって中京の長い直線は持ち前のスピードを生かすにはもってこいの舞台。また、スタミナはあるものの折り合い面に課題があり、能力だけでカバーしてきたというのがここまでの現状だ。今回、成長して精神面に進展があればここでも勝ち負けできる一頭だろう。
Cアナライズではショウナンラプンタを推奨
Cアナライズではショウナンラプンタを推奨する。先週のセントライト記念は2番人気のアーバンシックを推奨し、見事期待に応えてくれたが、今回は前走大敗で人気薄となりそうな本馬を指名したい。 今回は好走条件である「前走日本ダービー組」があまり人気にならない可能性が高い。しかし、本馬の能力は決して上位人気の馬たちに劣らないものがあり、左回りに関しても青葉賞2着の実績から問題ない。加えて、今回上位人気となりそうなヴェローチェエラはゆきやなぎ賞で完勝した相手だ。課題の折り合い面に進展があれば、ここで一発あってもおかしくないだろう。 【ライタープロフィール】 貴シンジ 競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
貴シンジ