あいみょんも迷った進路選択「夢に一直線ではなかった」資格取得考えたことも
シンガー・ソングライターのあいみょんさんに高校生記者がインタビュー。プロのミュージシャンを目指してつき進んでいた高校時代を振り返り、当時の葛藤や不安、同級生に抱えていた思いを明かします。高校生から寄せられた悩みに向き合い、力強いメッセージを届けてくれました。(取材・新保茉那=高校生記者、構成・中田宗孝、写真・幡原裕治)
高校時代「しょっちゅう気持ちがゆらいだ」大学見学も参加
―高校生からの質問です。「将来の夢があるものの、なかなか一歩踏み出せず、おじけづいてしまいます。自信をつけるにはどうすればよいですか? あいみょんさんは、夢に向かって進むのに迷いはありませんでしたか?」 私も迷いはありました。あのころ、自分の夢に一直線だったかと言えば、そうではなかった。「この大学に行きたい!」とか、「塾での勉強が」とか、それぞれの将来に向けて進もうとする同級生の声には、やっぱり影響されるんです。 私は音楽をやりたかった。本心ではそう思いながらも「進学を考えるのが普通なんかな。そっちの道もありなのかな」なんて、しょっちゅう気持ちは揺らいでいました。「周りのみんなが行くから」という理由で、大学のオープンキャンパスに参加したし、資格の取得を考えたこともありました。ほんまは音楽がやりたいのに。
「売れるなんて難しい」それでも「小さな自信」大事にしてた
―音楽活動に打ち込むことで自信が育まれたのでしょうか。 でも当時は音楽活動しながら内心、不安を感じていたんです。プロの歌手になれるのは、どう考えてもほんのひと握りの人だし、ましてや「売れる」なんて難しいと思っていたし。自分の思いに反して行動がブレブレだったり、将来への不安を抱えたりする一方で、心のどこかで「なるようになるさ!」と考える自分がいました。 そう思えたことが、ほんの少しだけ持っていた自信だったのかも知れません。「音楽を続けていれば私にはきっと何かが起こるはず!」と、根拠は全然ないんだけどそう思っていたんです。今振り返れば、その小さな自信をとにかく大事にしてました。