「キングメーカー争い」で崖っぷちの麻生太郎氏がついに動いた…水面下で「高市早苗に入れろ」指令
「高市に入れろ!」 政界2大“キングメーカー”の1人、麻生太郎元首相がそう号令をかけたという。9月19日、政治記者の間で一斉に情報が回った。 【写真あり】進次郎&滝川クリステル 夜の散歩で愛犬オシッコ放置の一部始終 混沌とする自民党総裁選(27日投開票)は候補者乱立で、1回目の投票では決着がつかない可能性が極めて高い。その場合、上位2人による決戦投票となり、国会議員票368、都道府県連票47の計415票の総数で決まる。 スタートダッシュを決めたのは小泉進次郎氏だったが、討論会などを重ねるうちにボロが出て失速。代わりに猛追しているのが高市早苗氏だ。 ◆進次郎vs石破なら麻生氏は「出る幕ナシ」 これに“小躍り”しているのが、麻生氏だという。 「現在、永田町には菅義偉元首相と麻生氏の2人がキングメーカーと呼ばれています。両者は関係性がよろしくない。今回の総裁選の裏テーマは『真のキングメーカーは誰だ?』なのです」(全国紙政治担当記者) 当初、上機嫌だったのは、進次郎氏と石破茂氏を“手駒”に持つ菅氏だった。決選投票で「石破氏vs進次郎氏」ならしめたもの。どっちに転んでも影響力を行使できる立場にあった。 しかし、期待していた進次郎氏が伸び悩み、高市氏が急伸していることで麻生氏に“お鉢”が回ってくる可能性が出てきた。 「石破氏と進次郎氏が決選投票に残るようなら、麻生氏は蚊帳の外に置かれるところだった。そこへ高市氏が割って入ってきたことで、麻生氏は地元福岡の事務所関係者を通じて、派閥50人以上の議員に『高市に入れろ』と呼びかけた。裏金問題発覚後、派閥を維持しているのは麻生派だけ。最初こそ空気を読んで『自主投票』と言っていましたが、ついに親分自ら動き出したというわけです」(政界関係者) 麻生派も一枚岩ではなく、親分の号令に何人が応えるかはわからない。それでも総裁選のカギを握る存在になったことは間違いない。 「面白くないのは菅氏です。まずは決戦投票に進次郎氏か石破氏のどちらを残すか。票読みが必要となってきました」(同・政界関係者) ◆猛追する高市氏の“懸念材料” 一寸先は闇の政界権力闘争。これがテレビドラマならさぞ面白いが、国民にとってはたまったものではない。 高市氏をめぐっては、総裁選前に党員らに政策リーフレットを送っていた問題や、推薦人20人のうち、杉田水脈氏ら13人が“裏金議員”であること、旧統一教会との“関係性”について多くの疑問が残る。 なかでも“裏金”推薦人問題では、17日放送のテレビ番組で 「どの方を(推薦人に)入れるかは選対、チームに任せた。翌日、新聞を読むまで知らなかった」 とシラを切り、「裏金議員」という呼称についても 「正しくない。選挙区で説明を尽くされて、皆さんに納得いただいている方もいらっしゃる」 とクギを刺した。 「自身が総裁となった暁には、裏金事件の対応をめぐり『追加的調査を行うことは考えていない』と明言している。各候補、言葉を濁していたが、はっきりと言ったのは高市氏だけ。これは裏金議員を自軍に引き寄せるための“隠れメッセージ”といわれている」 高市氏は故・安倍晋三首相の意志を受け継ぎ、経済面では異次元の金融緩和を行った「アベノミクス」を踏襲する方針だ。野党関係者の話。 「結局、総裁選は国民不在の権力闘争にすぎないのです。彼女に熱烈なシンパがいるのも、安倍氏の幻影を見ているから。自民党は変わらないのです」 野党も野党で一枚岩とはいかず、立憲民主党に至っては総裁選自体が全く話題になっていない。冒頭の全国紙記者は 「森友公文書の改ざん問題をはじめ、本来ならば政権交代クラスのスキャンダルはいくつもあった。それをモノにできない野党のふがいなさが一番の問題だ」 と断言する。 早ければ年内にも行われる解散総選挙。歴史は繰り返すのか――。
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