心を軽くする“イヤなとき大喜利”とは。人気NO.1講師が教える「イヤな気分の消し方、向き合い方」
ステップ③ 「イヤなもの」に救われる未来もある
芸人学校に入学してくる生徒の三大属性は、「貧乏だった」「いじめられていた」「シングルマザーだった」です。 彼らは苦い経験をもち、当時は、自分が置かれていた境遇が「死ぬほどイヤ」だったのですが、今ではその「イヤ」を笑えるエピソードに換えて、じゃんじゃんお金を稼いでいます。 また僕も、毎日仕事に行くのがイヤで、職場は「逃げ出したい場所」でしたが、14年前に離婚をしたとき、悲しみや辛さを忘れさせてくれる職場が「逃げ場所」になり、仕事に忙殺されることで心の傷が癒えていった経験があります。 芸人さんや自身の経験から分かったことは、“今の自分をイヤな気分にさせているモノが、いつか自分を救う可能性もある”ということ。 「イヤな気分」は、未来の自分を支える“伏線回収のフラグ”にもなるので、すべてを「悪」ととらえず、「貯金」や「投資」のような感覚でとらえていくことも必要だと思っています。 あるフィギュアスケーターは、「スケートは夏にうまくなる」と言っていましたし、雪国の野球部監督は、「球児は冬に力をつける」と言っていました。 「一見マイナスに思える状況=イヤな気分」のときこそ、私たちは成長していく生き物なのかもしれませんよね。 それでは、また来週お逢いしましょう。 桝本 壮志/Soushi Masumoto 1975年広島県生まれ。放送作家として多数の番組を担当。タレント養成所・吉本総合芸能学院(NSC)講師。王者「令和ロマン」をはじめ、多くの教え子を2023年M-1決勝に輩出。
COMPOSITION=古澤誠一郎 TEXT=桝本壮志