約20万人の生徒が利用、高校生向け探究学習サイト「Locus」を無償提供へ
株式会社マイナビは、地域や企業を題材とする高校生向け探究学習サイト「Locus(ローカス)」を2025年4月から全国の高校へ無償提供すると発表した。 【画像】地域課題をインプットして探究を進め、フィールドスタディで課題解決の具体例を学ぶ 同サービスは、生徒が地域や企業の課題解決事例を学ぶことを通じて、課題特定能力や解決力を高めることを目的とした探究学習プログラムを提供している。具体的には、各自治体の計画を参考にして地域課題をインプットする教材に取り組むほか、動画視聴やワークを通じて企業活動や問題解決の考え方をを学べる。 地域企業と接点を持つ「フィールドスタディ」も提供され、参加する生徒は企業訪問を行い、企業が取り組む課題解決の具体例を学び、学校内での発表や討論を通じて学びを深めていく。このような学びは、生徒自身の視野を広げ、地域への関心を高める効果が期待されている。 同社によると、2024年9月時点で2,844社の企業が同サービスに登録し、累計で約20万人の生徒が同サービスを利用した。参画企業からは「高校生に認知されにくい業種であるため、事業を理解してもらえる機会があってよかった」といった声が上がっており、生徒からは「働くことの大切さや楽しさを知るきっかけとなり、学びを深めることができた」という感想が寄せられているという。 同サービスでは、無償提供と併せてサイトやロゴを一新。全国の自治体や経済団体、教育系NPOとの連携を強化しつつ、各地域で「Locus」をハブとした連携モデルを構築する。高校生が探究を通して視野を広げ、「自分ごと」としてさまざまな業界と関われるようにするため、業界に焦点を当てた教材をリリースする予定だ。 さらに、高校生自身が自分の適性や能力を把握するための適性診断ツールや、探究学習の成果や経験を記録する「キャリアログ」も新たに導入する。これにより、生徒は高校時代の学びや体験を蓄積し、総合型選抜などの進学や就職活動時に役立てることができる。また、定期的な自己評価を行うことで、自身の成長を感じることができるようになる。 同社は、探究学習を通じて高校生に多様な視点を持たせ、キャリア形成支援を強化することで、地域や企業との新たな連携モデルを構築することを目指している。これにより、生徒が社会で求められる生きる力を身に付けるとともに、地域社会の課題解決にも貢献することが期待される。
こどもとIT,編集部