あじさい、田園、富士山と映えがテンコ盛り! 神奈川で一番小さな町の「開成町あじさいまつり」
雨雲で富士山のお姿は拝見できませんでしたが、あじさいと田園風景があいまった開成町のあじさいまつりで季節の花をカタツムリの気持ちでじっくり楽しみました。 【画像】鮮やかに咲き乱れる色彩豊かな紫陽花の花を写真で愛でる(全10枚)
神奈川県の市区町村中最小の街に広がる鮮やかな紫陽花
神奈川県足柄上郡開成町のあじさいの里で2024年6月8日(土)~16日(日)まで開催されている「開成町あじさいまつり」は、今年で37回目だそうです。四季折々に豊かな表情を見せてくれる田んぼと水路。1983年から水田の農道や水路沿いに約5000株のあじさいを植えたことから生まれたのが開成町のあじさいの里です。 1985年には小田急小田原線の開成駅も開業し、田園とあじさいのコラボが口コミで人気に。あじさいの里を会場に1回目のあじさいまつりが開かれたのが1985年です。開成町は東西1.7km、南北3.8kmで総面積6.55k㎡。酒匂川流域に形成された扇状地にある神奈川で一番小さな町です。新宿から開成駅まで小田急小田原線の急行で1時間半。東名高速道路の大井松田インターにもほど近く、交通の便もいいところです。 1977年6月にあじさいを開成町の花として制定。植栽、遅霜対策、草刈、水やり、剪定などあじさいのきれいな花を咲かせるためのお仕事はとても大変です。開成町の住民や愛好会、老人会、いきいき水やり隊などのボランティアのみなさん、あじさい里親の方々などなど、みんなで大切に育てているそうです。ひとつひとつに歴史あり。たくさんの人の愛情が注がれたあじさいに感動しました。
爽やかなブルー、ホワイト、ピンクなどカラバリも繊細
あじさいまつりの会場には開成町オリジナルのあじさい「開成ブルー」。白い「アナベル」、ガクアジサイよりも装飾花の数が多く、華やかで優雅なピンクやブルーの「ダンスパーティ」。薄いブルーや薄いピンクが主となるガクアジサイの「城ヶ崎」など、多彩なあじさいが田植えが終わったばかりの苗の緑色の田園風景と絶妙な彩りとなり、こころをたっぷり癒してくれました。ちなみに「開成ブルー」は同祭りの第30回記念事業として公募により命名されたものです。咲き始めは淡い青色の花から徐々に濃い青色の花へ。開花が進むと花の色が変化するとても楽しいあじさいです。 あじさいまつりの帰りにちょっと寄ってみると楽しいのが瀬戸酒造店です。丹沢山水系の深層地下水を仕込み水に使い、あじさいの花酵母で醸した爽やかな純米吟醸酒「風の道」がオススメです。
多田壮一