中国が日本人の短期ビザ免除を再開 4年半ぶり 観光などで30日以内の滞在が可能に
【北京=三塚聖平】中国は30日、日本人に対する短期滞在のビザ(査証)免除措置を約4年半ぶりに再開した。日本との貿易や経済協力の拡充につなげる狙いがあり、今後、日中間の航空便が増えることも予想される。ただ、反スパイ法に基づく邦人拘束など安全に関する懸念があるため、日本人の訪中がどこまで拡大するかは不透明だ。 同日からビジネスや観光などの目的による30日以内の短期滞在のビザなし渡航が可能となる。来年12月31日までの措置としている。中国は、日本に対して15日以内の短期滞在のビザなし渡航を認めていたが、2020年3月に新型コロナウイルス禍を受けて停止していた。 北京の日系メーカー幹部は「日本から技術者が必要な時などに、すぐに訪中できるようになったので良かった」と安堵(あんど)する一方で、「安全面の問題もあってすぐに出張者が急増するという雰囲気ではない」と指摘する。 日中関係筋も「ビザ免除再開で実際にどれほど訪中者が増えるかは分からないところがある」との見方を示す。