京都競馬場のダートコースで追い切られた米国のメイデイレディ

［ＧⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ＝２０２４年１２月８日（日曜）２歳牝、京都競馬場・芝外１６００メートル］ 　今週末に行われる２歳牝馬の女王決定戦・ＧⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ（８日＝京都芝外１６００メートル）に、同レースでは史上初となる海外からの刺客・メイデイレディが参戦。２日朝に京都競馬場で追い切りを敢行した。“女性型ターミネーター”の正体はいかに？

メイデイレディは京都ダートで最終追い

　朝日が昇った直後の京都競馬場ダートコースに登場。右回りでダクを１周し、４コーナーを過ぎたあたりで方向転換。違和感を覚える作法だが、左回りの本国と同様のこだわったスタイルだという。 　向正面に入ってから一気にペースアップ。大きなストライドでも加速に時間を要することなく、１２秒台ラップを計時していく。フィニッシュラインをどこに置くかで時計の表示は変わってくるだろうが、鞍上のアクションを考慮し、４コーナー地点にある残り４００メートルのハロン棒をゴールとして計算。それが５ハロン６５・０ー５０・２ー３７・７ー１２・３秒の数字として認識してほしい。 　右回りのレースにもかかわらず、左回り追いを選択したリー調教師は「馬は習性で集団を走っていくもの。右回りでも左回りでも関係ないと思っています。左回りで追い切ったのは、これまでと同じ形で調整したかったため」と説明。水曜追いが慣例の日本と違い、最終追いを月曜に持ってきた理由もこれだ。 「いつでも動かせる状態ですし、私以外の全員が（本来の追い日であった先週の）金曜日を予定していたのですが、私の感覚で予定変更しました。２歳の牝馬には過酷な長距離輸送ですが、この馬にとって輸送はすごく簡単で楽。デルマーに空輸したときもそうでしたし、今回も全く問題ありません。（検疫厩舎の裏を走っている）電車にもびっくりするところなく、むしろ観賞しているようなそぶりを見せています。感心しますね」とタフな精神力を称賛する。 「前々走のジェサミンＳを勝ったときに、オーナーサイドへ日本に行くことを提案しました」と早い段階から予定していた今回の来日。陣営の本気度がとにかく高いことは確かだ。