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吉田徹

吉田徹

認証済み

同志社大学政策学部教授

報告

見解以前、スウェーデンの国会議員団を迎えた時に、何れも「普通の人」であったことに驚いた(極右政党の民主党議員だけは少し雰囲気が違っていて、大企業のマネージャーのようだったことも覚えている)。秘書もいなければ、ネクタイもしめていない。もちろん人口1000万人弱、政治への信頼も先進国トップの国だから、日本と比較はできない。 ただ、我々は議員に何を求めるのか、ということと無関係ではない。議員は自分達と同じような存在でいて欲しいと思うのか、それとも優れた選民=エリートであって欲しいと思うのか。日本では、この相反する2つの期待値がない混ぜになって議論されているように思う。前者なら若者や女性の政治参加を期待すべきだし、後者であればそれゆえ厳しく責任を問うべきだろう。どのような政治家が生まれるかは、その国の民主主義観に大きく依存するものだ。

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コメンテータープロフィール

専門は比較政治、欧州政治。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。日本貿易振興機構(JETRO)パリ・センター、パリ政治学院招聘教授、ニューヨーク大学客員研究員、北海道大学法学研究科教授等を得て現職。フランス国立社会科学高等研究院リサーチ・アソシエイト、シノドス国際社会動向研究所理事。著書に『アフター・リベラル』(講談社現代新書)、『ポピュリズムを考える』(ちくま新書)、『感情の政治学』(講談社メチエ)『ミッテラン社会党の転換』(法政大学出版局)、編著に『ヨーロッパ統合とフランス』(法律文化社)、『現代政治のリーダーシップ』(岩波書店) など。

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