Yahoo!ニュース

吉田徹

吉田徹認証済み

認証済み

同志社大学政策学部教授

報告

補足今年10月にゼレンスキー大統領は「勝利計画」と「平和計画」を発表し、戦争の出口戦略を整えようとしてきた。この計画のすべてが明らかになっているわけではないが、大統領選前にバイデン、トランプ両氏に対しても説明があったものだ。方策としてはロシア領土内への攻撃とNATO接近からなるが、これを西側諸国が飲むかどうかはまた別の話だ。すべての領土を取り戻すのは難しく、交渉でなるべく失地回復を試みつつ、ロシアに対する抑止力を高める方策が模索されるものと推測される。 そこで出てきた新しい変数がトランプ次期大統領だ。アメリカがウクライナへのさらなる支援でもって停戦に持ち込むのか、逆にウクライナに圧力をかけることで実現を図るのか――停戦の機運が高まるなか、交渉条件を有利に進めるために互いに大規模攻撃をかけているというのが現状だ。

コメンテータープロフィール

専門は比較政治、欧州政治。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。日本貿易振興機構(JETRO)パリ・センター、パリ政治学院招聘教授、ニューヨーク大学客員研究員、北海道大学法学研究科教授等を得て現職。フランス国立社会科学高等研究院リサーチ・アソシエイト、シノドス国際社会動向研究所理事。著書に『アフター・リベラル』(講談社現代新書)、『ポピュリズムを考える』(ちくま新書)、『感情の政治学』(講談社メチエ)『ミッテラン社会党の転換』(法政大学出版局)、編著に『ヨーロッパ統合とフランス』(法律文化社)、『現代政治のリーダーシップ』(岩波書店) など。

関連リンク(外部サイト)

吉田徹の最近のコメント