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渡辺浩志

渡辺浩志

認証済み

ソニーフィナンシャルグループ シニアエコノミスト

報告

補足日銀は金融政策を維持し、国債買い入れ方針も観測報道に反して変化なしでした。日銀が円安対応にゼロ回答とみた市場で円安が進んでいます。この後15:30からの総裁会見で何らかのタカ派姿勢が示されない場合、円安が加速し、そのタイミングで為替介入が行われる可能性があります。ただし、足元の円安の主因は米金利上昇とドル高。為替のトレンド転換は、米国のインフレ沈静化と利下げを待つほかありません。為替介入が一定の時間稼ぎになればまだしも、円の先安観が強い時に介入で一時的に円高にすれば、ドル買い円売りが増えてかえって円安が進む恐れがあります。また、今夜発表される米国のインフレ率(PCEデフレータ)が上振れすれば米金利が上昇し、一段の円安圧力がかかります。いま介入を行うことは難しいでしょう。

コメンテータープロフィール

渡辺浩志

ソニーフィナンシャルグループ シニアエコノミスト

1974年生まれ。99年に株式会社大和総研へ入社。以降、内閣府、SMBC日興証券株式会社でエコノミスト業務に従事。2017年1月より現職。専門はマクロ経済(国内外の景気、財政・金融政策)と金融市場(株式、債券、コモディティ等)

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