見解事故の60~80%は、人間のミスによって起る。航空機事故の70%以上はヒューマンエラー。そして多くの航空機事故が、飛行機の遅れなど、焦りと疲れから起きている。ハリーアップ症候群の防止は、事故防止のために不可欠だ。 飛行船ヒンデンブルグ号も、遅れと焦りの中の事故と言われている。タイタニック号も、一説によると大西洋横断の新記録を狙っていたとも言われている。 航空機史上最大の事故は、飛行場でのジャンボジェット同士の衝突だ。この時も、空港の大混雑と焦り、そしてコクピットと管制塔とのコミュニケーションエラーが事故を生んだ。 人は間違える存在だ。パイロットも管制官も整備士も、全ての関係者の協力が必要だ。そのためには、より良いコミュニケーションである。どんなにテクノロジーが進んでも、それは変わらない。 有能な機長だけでは安全は守れない。安心して、確認し合える、反論もできる人間関係こそが必要だ。
コメンテータープロフィール
1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。
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