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高野龍昭

高野龍昭

認証済み

東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

報告

補足警察庁の統計データを確認すると、2012年の認知症高齢者の行方不明の事案は約9,600件ですが、2022年には約18,600件となっており、10年ほどの間におよそ2倍の増加率を示しています。記事の荒川さんのように、所在確認がされないままとなっているケースはその3-4%ほどではありますが、大きな社会的問題と言って良いと思います。 この増加のスピードは、長寿化に伴って認知症高齢者が増えたということだけでは説明がつきません。家族規模(世帯構成)の小規模化や近隣•地域の人間関係の希薄化など、さまざまな要因が関連し合っている問題だと考えられます。 行政や情報通信事業者などもICT技術やGPSを活用した防止策を検討したり、その研究を進めたりしていますが、実効的なものはまだ開発されていない現状にあります。

コメンテータープロフィール

高野龍昭

東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

1964年・島根県生まれ。1986年から医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーの実務を経験し、2005年から東洋大学で介護福祉士などの福祉専門職養成と高齢者福祉・介護保険制度・ケアマネジメントの研究を行う。社会福祉士・介護支援専門員。

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