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高野龍昭

高野龍昭認証済み

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東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

報告

「後期高齢者の医療費の自己負担を将来的に『原則2割』にするべき」という、この記事よりも厳しい意見がすでに数年前から政府の有識者会議(経済財政諮問会議、全世代型社会保障検討会議など)で示されています。このねらいは財政負担の軽減と高齢者の受診の抑制にあると言えます。他にも、外来受診の1~3割の自己負担に加えて受診時ごとに定額負担(500円程度)を求める、セルフ・メディケーション(医療保険を使わず自分の判断で薬を購入して病気の治療を行うこと)を推進するなどの案も示されています。同様の改革案は、私の専門分野である介護保険制度に対しても示されており、保険内の介護サービスと保険外のサービスを柔軟に組み合わせることができるようにするというものもあります。いずれにしても、医療保険も介護保険も、保険給付の範囲を狭め、費用の自己負担や保険給付外のサービスを拡大するという方向性が色濃くなっていくでしょう。

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コメンテータープロフィール

高野龍昭

東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

1964年・島根県生まれ。1986年から医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーの実務を経験し、2005年から東洋大学で介護福祉士などの福祉専門職養成と高齢者福祉・介護保険制度・ケアマネジメントの研究を行う。社会福祉士・介護支援専門員。

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