解説不支持率が支持率を上回るという世論調査は、他の調査でも出ており、石破内閣の求心力が急速に失われつつあることを示している。 それでも、とりあえずは支持率はなんとか3割を維持しており、国民はこれからの石破内閣の在り方を注意深く見ている、ともいえるかもしれない。 少数与党内閣であることも注目すべきだが、むしろ先の衆院選で国民が「与野党伯仲」状態を選択したことに注目されたい。 石破首相といい、「与野党伯仲」状態といい、国民は日本政治における「改革」を野党の力を得て実現すること、既存の自民党政治からの「変化」を期待しているといってよい。 その中で注目されるのは、今後の税制の議論といえる。「103万円の壁」も含めてどのように政府が決定するのか。注目される。
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コメンテータープロフィール
日本政治法律学会理事長。博士(政治学)。日本の政治、選挙、政策変容を中心に、それとの比較で海外の政治変容にも関心を持つ。東京、地方での講義、講演、出演依頼は可能な限り喜んで引き受けている。というのも多様な地域の大学での研究、講義経験や、政治家、ジャーナリスト、研究者、市民からの示唆は、自分の糧であり、その交流は喜びである。国内では静岡大学助教授、長崎県立大学専任講師、海外では英国オックスフォード大学ニッサン日本研究所、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ客員フェロー、ドイツ連邦共和国マンハイム大学客員教授、ノルウェー王国オスロ大学客員研究員等、学会では日本政治学会理事なども歴任した。