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白鳥浩

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法政大学大学院教授/現代政治分析

報告

ゼレンスキー大統領が、国会で演説を行った。 オンラインで演説を行うのはゼレンスキー大統領がはじめてである。そういった意味でも、歴史的な演説であったと考えられる。 ゼレンスキー大統領の演説の内容をしっかりと受け止めることは必要であるが、むしろ平和国家としての日本の歩みや、日本の平和への貢献をより評価してもらいたかったという印象をもつものはあるだろう。が、敵が目の前に迫って攻撃しているという状況を考えれば、ゼレンスキー大統領が自らが置かれた状況をしっかりと説明するという判断だと理解できる。 岸田首相はこの演説を受けて、G7にアジアで唯一参加する国家としての日本の在り方をその後の記者会見で述べていたが、逆に言うとある意味でゼレンスキー大統領が日本を演説の対象として選んだ「共通の価値観」を思い起こす必要がある。 このゼレンスキー大統領が日本に投げた問題提起は重い。今後どう行動するかが問われている。

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  • 三牧聖子

    同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

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コメンテータープロフィール

白鳥浩

法政大学大学院教授/現代政治分析

日本政治法律学会理事長。博士(政治学)。日本の政治、選挙、政策変容を中心に、それとの比較で海外の政治変容にも関心を持つ。東京、地方での講義、講演、出演依頼は可能な限り喜んで引き受けている。というのも多様な地域の大学での研究、講義経験や、政治家、ジャーナリスト、研究者、市民からの示唆は、自分の糧であり、その交流は喜びである。国内では静岡大学助教授、長崎県立大学専任講師、海外では英国オックスフォード大学ニッサン日本研究所、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ客員フェロー、ドイツ連邦共和国マンハイム大学客員教授、ノルウェー王国オスロ大学客員研究員等、学会では日本政治学会理事なども歴任した。

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