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佐々木正明

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

解説ロシア市民は戦争の時代を謳歌しているようだ。 時折、ウクライナ側からドローン攻撃があるが、大都市にいる限り、給料は上がり、美味しいものを食べ、友人と旅行に出かけることもできる。 それもそのはずだ。ロシア社会は戦争で使う兵器を作って、国民に給料を払っているのだから。しかし、それは戦争優先の国家支出の増大の恩恵であって、政府は不透明な時代の将来への投資や貯蓄を怠っている。 多くの市民も「政治と私は無関係」と言って政権と距離を取り、ウクライナの悲惨な現状を直視せず、半ば無視している。 かつては兄弟であった国民への同情も薄れてくる。社会の良心が溶け出し ている。 ロシアを巨大なタコとするのなら、そのタコはいま、自分の足を食べて、それを消費して生き永らえている。 タコは足がなくなればなくなるほど身動きが緩慢になり、やがて命の危険に直面する。 ロシアはやがてこの戦争のツケをを払う時が来るだろう。

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コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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