Yahoo!ニュース

岡本孝司

岡本孝司認証済み

認証済み

東京大学教授

報告

補足アメリカの原子力発電所は、日本と違い、規制も事業者もリスク情報を用いて安全性を高めているので、設備利用率は95%と、ほぼ停止せずに、安定的に電気を供給しています。設備利用率が高いという事は、トラブルが極めて少ない事を意味しています。大量の電力を、1年を通じて安定的に供給できています。二酸化炭素を放出しない大量安定電源として、産業の成長に大きく寄与します。これからのAIなどの情報化社会で、大きな優位性を発揮することが期待されています。 本記事で検討されている小型モジュール炉には、30万kWという比較的大きな出力をもつ原子炉もあります。1基で大型原子炉の1/3程度の出力です。日立などが提案しているBWRX300は、安全性も極めて高く、産業利用にも期待されています。 日本では原子力規制委員会がリスクを考えない規制を行っているため、トラブルも減りません。残念ながら、世界で一番厳しくない規制です。

コメンテータープロフィール

専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、30年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を10年以上にわたり連載中。

岡本孝司の最近のコメント