本記事の見出しは、あたかも官邸が賃金上昇率を高く偽装する圧力をかけたかのように読めるものですが、記事中の事実だけとりだせば、特に不自然な話ではありません。毎月勤労統計は、サンプルを総入れ替えするたびに数値が変動し、入れ替え前のデータとの比較可能性が毀損されてしまうことは、広く知られていた問題でした。それ故、このあとローテーションサンプル(部分入れ替え)方式への移行を検討することになるわけですが、その主たる目的として、「近年、政策の効果を測る指標の1つとして、労働者の賃金について、 関心が高まって」と平成27年の検討会報告書にも明記されています。 政権の意図的介入を示唆する記事としたいのであれば、もう少し、事実関係を掘り下げて書くべきでしょうし、そうでないから、誤解のないような表現に徹するべきなのではないでしょうか。
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コメンテータープロフィール
1973年愛媛県生れ。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科単位取得退学、博士(経済学)。専門は、公共経済学、財政学、社会保障の経済分析。主な著書・論文に「都道府県別医療費の長期推計」(2013、季刊社会保障研究)、「少子高齢化、ライフサイクルと公的年金財政」(2010、季刊社会保障研究、共著)、「長寿高齢化と年金財政--OLGモデルと年金数理モデルを用いた分析」(2010、『社会保障の計量モデル分析』所収、東京大学出版会、共著)など。
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