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中北浩爾

中北浩爾

認証済み

政治学者/中央大学法学部教授

報告

もうため息しか出ません。鈴木氏は党歴60年の古参党員、京都での党建設の功労者です。議席の減少、党員の減少と高齢化、野党共闘の行き詰まりといった現状を憂いての党改革を提案する本を出したら、除名処分。常軌を逸しています。 分派活動というのが除名の理由のようですが、松竹氏と恒常的な党内グループを作ったわけではなく、出版時期の相談だけ。あれほど共謀罪法に対して濫用の危険性を訴えていたのに、党内では自ら濫用。立憲主義は党内には適用されないというのは、ダブルスタンダードではないでしょうか。 松竹氏の除名処分に対しても、党内ではやりすぎという声が少なくありませんでした。なのに、鈴木氏も除名。統一地方選が近いのに党指導部の暴走に対してブレーキがかからない。綱領や規約の解釈権を党指導部が独占し、それに基づき処分を行う。党内民主主義が十分に機能していないことを示しています。

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コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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