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森井昌克

森井昌克

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神戸大学大学院工学研究科 特命教授・名誉教授

報告

見解KADOKAWAとしては今回のサイバー攻撃の被害は多大であるものの、この災いを転じさせて幾分でも、あるいは長期にとらえて福となるきっかけとしたいところでしょう。その意味はKADOKAWA全体のシステム、特にすべてのサービスの再構築を行うことにあります。正確には再構築ではなく、新たなシステムとして見直しを行い、サイバー攻撃対策はもちろんですが、サービス自体の見直しを行っていくことにあります。ニコニコ動画本体も2006年からのサービスであり、その他のサービスの必ずしも最近ではなく、そのシステム自体も古く、また会員数の減少や様々なサービスの利用形態の変化から収益をあげるためにシステム自体を改善しなければなりませんでした。その途上での今回の事案です。復旧に一か月以上かかるとのことですが、その間の多大な損失を被っても、システムを改善、見直すという考えなのでしょう。

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コメンテータープロフィール

森井昌克

神戸大学大学院工学研究科 特命教授・名誉教授

1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工芸繊維大学助手、愛媛大学助教授を経て、1995年徳島大学工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、インターネット、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。加えて、インターネットの文化的社会的側面についての研究、社会活動にも従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。電子情報通信学会フェロー。

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