補足クラウドストライクが今回の大規模なシステム障害の原因について解説しています。その中で「サイバー攻撃ではない！」ということを強調しています。なぜでしょうか。クラウドストライクではないですが、サイバー攻撃を受けて、公式アップデートにマルウェアが仕込まれて世界中で数十万台というパソコンがマルウェアに感染するという事案が5年ほど前にありました。その場合、単にブルースクリーンになるだけでなく、情報漏えいの可能性もあり、更なる大損害を引き起こします。さらにはセキュリティ対策企業がサイバー攻撃の被害に遭うというネガティブイメージの払拭です。今回のアップデートの不具合については利用契約上の免責事項に明記されていると思われますが、サイバー攻撃を受けてのマルウェアの配布となると適用が厳しいかもしれません。
コメンテータープロフィール
1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工繊大助手、愛媛大助教授を経て、1995年徳島大工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授（～2024年）。近畿大学情報学研究所サイバーセキュリティ部門部門長、客員教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。2024年総務大臣表彰。電子情報通信学会フェロー。
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