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森井昌克

森井昌克

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神戸大学大学院工学研究科 特命教授・名誉教授

報告

補足記事中で解説を行っている本人です。解説に書いたように単なるシステム障害が全社的な損失となり、経営に大きく響くのが現在のERP(Enterprise Resource Planning、企業資源計画)に基づく統合基盤業務システムです。業務に必要なすべてのデータを統合し、管理運用することによって迅速な経営判断を可能とするシステムです。その最新システムへの移行は単純ではありません。今回、グリコという老舗の製造業が同じ系統の基盤システムとはいえ、委託事業者を中心に新たな基幹システムに入れかえる場合、当然ですが双方での要望の調整が必要で細部にわたって合意しておく必要があるものの、いくつかの齟齬があって、以前には延期となっています。今回、再度調整したもの、それが不十分で事業者としては契約ベースで完成を急いだ結果ではないでしょうか。詳細は報告されていませんので考えられる範囲では、ということになります。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 大元隆志

    CISOアドバイザー

    補足今回の原因は、製品の受発注に必要な基幹システムと呼ばれるシステムを、新システムに移行した際にシステム…続きを読む

コメンテータープロフィール

森井昌克

神戸大学大学院工学研究科 特命教授・名誉教授

1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工芸繊維大学助手、愛媛大学助教授を経て、1995年徳島大学工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、インターネット、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。加えて、インターネットの文化的社会的側面についての研究、社会活動にも従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。電子情報通信学会フェロー。

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