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三牧聖子

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同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

報告

統一教会の韓国本部の元幹部が、同教団の日本支部が、教会全体を支える資金を生み出す「経済部隊」となってきたこと、そうした日本支部の在り方が「正道から外れている」と認めたとのことだ。先日日本で報道された統一教会の元牧師の話では、教会ごとのノルマは年2億円とか3億円にのぼり、韓国への送金額は年600億円前後にのぼるという。こうした国際的な献金の流れの実態の解明も待たれる。 なお、日本支部にみられてきた悪質な手法による高額献金は「正道から外れている」との元幹部の発言だが、統一教会の教義では、日本は韓国を植民地化した悪しき「エバ国家」であり、「アダム国家」韓国に奉仕すべき存在と位置付けられており、こうした教義を背景に、韓国や教祖の文鮮明とその子孫が居住するアメリカに日本から多額のお金が流れてきた。同教団絡みの金銭トラブルが日本に集中していることに鑑みても、全容のさらなる解明が求められる。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 多田文明

    詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

    郭錠煥氏は文鮮明氏とともに、統一教会の草創期から共に歩んできた方で、信者であれば、その名を知らない人…続きを読む

コメンテータープロフィール

三牧聖子

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ政治・外交、国際関係論、平和研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学経済学部国際学科准教授を経て2022年より現職。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)共訳・解説に『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)。

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