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松崎健夫

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映画評論家

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見解前山くうがさん、こうがさんのWキャストだと知らずに観たため、エンドクレジットに同じ苗字が並んでいたことに疑問を抱き、劇場パンフレットの情報を確認して驚いた次第でした。私見ではありますが、全く違和感がなかったです。『室井慎次 敗れざる者』は、理想を果たせず、組織に絶望した室井が警察を退職しているという設定から、なりたいものになれなかった人間の物語である点も重要。それは、警察組織をサラリーマン的な視点で描いた「踊る大捜査線」が、いつしか「北の国から」のように、己の人生と並走しながら“誰かの人生を垣間見る”ドラマに変化していたからです。実は、1997年に始まった「踊る大捜査線」の方が、1981年から2002年まで断続的に制作された「北の国から」よりも、既に長い年月に渡って制作されています。約27年も登場人物たちの人生と並走してきたことは、ファンにとって特別な作品である由縁なのだと思います。

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コメンテータープロフィール

東京芸藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。テレビ、映画の現場を経て執筆業に転向。『WOWOWぷらすと』『米粒写経 談話室』『シン・ラジオ〜ヒューマニスタは、かく語りき〜』など、テレビ・ラジオ・配信番組に出演。YouTube『そえまつ映画館』を毎週金曜日に更新、Loftにて『映画解説講座』を定期開催中。『キネマ旬報』『DVD&動画配信でーた』劇場パンフレット等に多数寄稿、共著に『現代映画用語事典』(キネマ旬報社)などがある。ゴールデン・グローブ賞の国際投票権を持ち、キネマ旬報ベスト・テン選考委員、田辺・弁慶映画祭審査員、デジタルハリウッド大学客員准教授などを務めている。日本映画ペンクラブ会員。

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