解説いまの日本の著作権法(2018年に改訂されました)では大量のデータをデータ提供者の許可なく無断で(無報酬で)生成AIの学習に使うことは基本的に合法です。自分のデータは学習に使わないでほしい(オプトアウトと言われています)という印がついた文章や画像は使わないようにしようというのが日本を含めた世界的な流れになっているので、早晩法律が変わるものと思われます。AIは写真がわいせつであったり残虐であったりすればそれを自動的に識別して学習から除くことができますが、ある顔写真が事件や事故の犠牲者のものかという判定はAIにはむずかしいです。大量の顔写真を人間がひとつづつチェックするのも非現実的なので、多くの人たちが納得してなおかつ技術的に実現可能な方法が検討されている最中です。
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コメンテータープロフィール
1959年東京生まれ。1981年東京大学理学部情報科学科卒業。1986年同大学院工学系研究科情報工学専攻、博士課程修了。工学博士。同年通産省工業技術院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)入所。2000年公立はこだて未来大学教授。2020年東京大学大学院教授。人工知能,ゲーム情報学などに興味を持つ。元人工知能学会会長、元情報処理学会理事、前観光情報学会会長。株式会社未来シェア取締役会長。著書に「鉄腕アトムは実現できるか」、「先を読む頭脳」、「AIに心は宿るのか」など。
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