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小山堅

小山堅

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日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員

報告

見解エネルギーの補助金には様々な課題があるが、その中の重要なものの一つに出口戦略がある。市場価格が高くなりすぎる時、所得の低い層ほど大きな経済的打撃を被る「逆進性」の問題もあり、政治・社会的な配慮から、エネルギー補助金が導入されることになるが、価格メカニズムの機能を通じた省エネやCO2排出抑制などが効きにくくなること、また補助金実施に伴う財政負担の問題などがあり、どこかの適切なタイミングで、補助金を終了する「出口」を見出さなければならない。今回は5月末をもって出口としたが、再び導入が決まった。かように、エネルギー補助金は一度始まるとなかなか出口を決めて実行するのが容易でない、ということになる。

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    RAUL株式会社代表取締役

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コメンテータープロフィール

小山堅

日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員

専門は国際エネルギー情勢の分析とエネルギー政策の研究。エネルギー安全保障問題やエネルギー地政学に詳しい。

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