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木場紗綾

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神戸市外国語大学国際関係学科 准教授

報告

解説支持というのは具体的には、フィリピンがハーグの国際仲裁裁判所に申し立てを行い、仲裁裁判所が2016年に下した裁定を指していると思われます。領海や排他的経済水域に関するフィリピンの主張がほぼ受け入れられる形となりました。これに対して各国は声明などで立場を表明するわけですが、それは「賛成」「ポジティブに認知(=支持)」「反対」の3種類に分かれます。むろん中国は「反対」です。ASEAN加盟国を見てみると、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、シンガポール、ベトナムの5ヶ国が「ポジティブに認知」しています。その他の4ヶ国(ラオス、カンボジア、ブルネイ、タイ)は立場を表明していません。なお、東ティモールも「ポジティブに認知」です。

コメンテータープロフィール

木場紗綾

神戸市外国語大学国際関係学科 准教授

神戸大学大学院国際協力研究科修了(政治学博士)。フィリピン大学研究員、在フィリピン日本国大使館専門調査員、在タイ日本国大使館専門調査員、衆議院議員秘書などを経て現職。専門は東南アジア政治、国際協力論。防衛大学校グローバルセキュリティセンター共同研究員。技能公募予備自衛官(英語)。近著に、Pathways for Irregular Forces in Southeast Asia: Mitigating Violence with Non-State Armed Groups (Routledge, 2022年)、『アジアの安全保障2021-2022』(朝雲新聞社2021年、共著)など。

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