補足森井選手のボストンマラソン8位入賞について、他の記事等で触れられていない観点からコメントします。 大迫選手をはじめ、ボストンマラソンの招待選手は通常は大会の半年位前から交渉を開始して数ヶ月前には出場が決まります。 一方で森井選手は2月18日の京都マラソンで優勝したことで出場権を得たため、2ヶ月の準備期間しかありませんでした。 また、記事中でボストン入りが2日前とありますが、通常の招待選手は記者会見等の関係で4日前までには現地入りしますので、時差の関係でも不利でした。 そして招待選手は高額な出場料を得る代わりに、ボストンに集中するために大会前後の一定期間は他のマラソンへの出場が制限される契約まで締結します。 そうした長期間準備をして世界中から集まってきた「招待選手」達の多くに、京都マラソンからの「出場料の無い派遣選手」が勝って8位入賞を果たしたことも価値があったといえるのです。
コメンテータープロフィール
1987年生まれ。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社所属。学習院大学時代、箱根駅伝に2度出場(関東学連選抜6区)。2009年に埼玉県庁入庁後もフルタイム勤務の市民ランナーとして競技を続け、2019年4月にプロランナーに転身。 これまでに650回以上のレースに出場。フルマラソンのサブ10(2時間10分以内)世界最短間隔記録や日本人最多記録なども樹立。2020年12月防府読売でサブ20(2時間20分以内)100回を達成し、ギネス世界記録に認定。2021年2月びわ湖毎日では2時間7分27秒の自己記録を出すなど現役選手として進化を続けている。
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