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勝俣範之

勝俣範之認証済み

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医師/日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授

報告

解説がんの治療は進歩してきているとは言っても、まだまだ「これをすれば確実に治る」というような特効薬的なものは存在していないのが現状です。森永さんが指摘されているように、ノーベル賞を取得した本庶佑先生が開発されたオプジーボでさえも、効果がある人は限られています。  気を付けてほしいのは、がんの患者さんの弱みにつけこんだ「がん治療ビジネス」が存在していることです。厚生労働省が規制できない「自由診療」で、「○○療法でがんは治る」と派手な宣伝をしているクリニックには注意してほしいです。このような、クリニックの医師の中には、効果がないとわかっていてやっている医師もいれば、中には、本当に効果があると心から信じてやっている医師もいます。科学を否定して(もしくは、自分のやっていることが科学的であると思い込んでいて)、自分の信念としてやっている医師のほうが、なかなかやっかいであると思っています。

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コメンテータープロフィール

勝俣範之

医師/日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授

1988年富山医科薬科大学医学部卒。1992年より、国立がんセンター中央病院勤務。多くの臨床試験の立案、実施に携わる。国立がん研究センター中央病院乳腺科・腫瘍内科外来医長を経て,2011年日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授に就任。『がんの総合内科医』として,抗がん剤治療から緩和ケアまで、患者の生活の質を重んじ支える医療を実践しているほか、正しいがん情報の普及を目指して、SNSや他のメディアでも、情報を積極的に発信している。 がん薬物療法専門医、日本臨床腫瘍学会協議員。

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