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門倉貴史

門倉貴史

認証済み

エコノミスト/経済評論家

報告

マスクの着用については、行動経済学の「ハーディング効果」が現れやすい。  「ハーディング」は動物の群れを意味する英語で、ある事象に対して正しいか間違っているかを判断して合理的に行動するのではなく、安心感を得るためにまわりの人と同じ行動をすることを指す。  マスク着用についていえば、皆がマスクをつけているので、マスクの必要性とは無関係に自分も同調してつけた方がいいかなと考えやすくなってしまう。  一度「ハーディング効果」が現れると、それを修正することは極めて困難になる。  政府が科学的検証に基づいてマスクをしなくてもいいというルールを策定しても、5類移行後もマスクを続けたいという人が多数派である限り、マスクをしない人はなかなか増えてこないのではないか。

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コメンテータープロフィール

1971年神奈川県生まれ。95年慶応義塾大学経済学部卒業、同年銀行系シンクタンク入社。99年日本経済研究センター出向、00年シンガポールの東南アジア研究所出向。02年から05年まで生保系シンクタンク経済調査部主任エコノミストを経て、現在はBRICs経済研究所代表。同研究所の活動とあわせて、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」など各種メディアにも出演中。また、雑誌・WEBでの連載や各種の講演も多数行なっている。『図説BRICs経済』(日本経済新聞社)、『増税なしで財政再建するたった一つの方法』(角川書店)、『オトナの経済学』(PHP研究所)、『日本の「地下経済」最新白書』(SB新書)など著作多数。

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