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井上智介

井上智介認証済み

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精神科医/産業医

報告

見解ギャンブル依存症の患者さんの家族が【本人の金銭管理をする】【借金を肩代わりをする】のは代表的なNG行為です。 家族が金銭管理しても、借金の肩代わりしても、いくらでも患者さんは他の手段でお金を調達できて、本質の解決にはなりません。禁止や管理はフラストレーションを増やし、逆効果です。 しかし、家族として大切な人が借金で苦しむ様子を見て見ぬふりするのは辛いです。頭で分かっていても、心は揺さぶられます。『このままでいいのか…』『一旦私がチャラにして、一から出直させた方が…』と手助けがよぎります。 だからこそ『突き放していい。家族としてそれが正解です!』と周りから何度も強く声をかけてくれる人が大切。それが友人でも医療関係者でも当事者会で知り合った人でも、信頼できる人からの『家族として、それで間違っていないよ。それで大丈夫』との声かけが支えになり、家族としての正しい対応を貫くことができるのです。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 碓井真史

    社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

    見解<「心を鬼にする」必要性> 家族支援の土台は無条件の愛情でしょう。失敗を繰り返しても変わらない家族の…続きを読む

コメンテータープロフィール

兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。

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