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東野篤子

東野篤子

認証済み

筑波大学教授

報告

見解ロシアからの侵略に耐えながら祖国を防衛し、多くの人命を失っているクライナの人々にとって、カタログハウスが「戦争の本質」であると主張する「殺せ 殺せ 殺せ 殺されろ 殺されろ 殺されろ」と赤字で強調された表紙の文言はどれほど傷つくものだったでしょうか。ネコを見習えば停戦が可能であるかのような書き方も、動物の「ケンカ」と侵略戦争の本質的な違いを見誤っており、不見識と言わざるを得ません。 しかし同時にこの騒動は、ロシアによるウクライナ侵略が「どっちもどっち」の「ケンカ」であり、努力すれば「やめられる」ものであるという認識が、日本では未だに根強いことを示しています。今起きていることはロシアによる一方的な侵略的であり、武力による現状の変更であり、国連憲章違反であること。また戦争をやめさせたいなら、まずは侵略国ロシアに対して軍を引くことを強く求める必要があること。これらの点を再度確認したいものです。

コメンテータープロフィール

ヨーロッパ統合論、ヨーロッパの国際関係、国際政治。EU・中国関係、EUのEastern Partnership(EaP)、EU・ロシア関係など、EUの対外政策を中心に研究。発信内容は個人の見解であり、所属先を代表するものではありません。

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