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藤野智哉

藤野智哉

認証済み

精神科医

報告

見解医療保護入院とは精神疾患を抱えた患者さん本人の同意が困難であるが入院加療が必要な際、やむをえず家族などの同意を持って行われる入院です。家族が誰もいない、もしくは家族等の全員が意思を表示することができない際は市町村長の同意などで行われることがありますが記事の中には「家族の承諾がないまま、強制的に患者を隔離する医療保護入院へと移行」とあり、少し疑問が残ります。 一方、褥瘡については食事摂取がままならない高齢者であればほんの数日で重篤になってしまうことがあり、またせん妄や精神疾患を抱えた患者さんは搬送を依頼しても内科の病院からは断られることも多くあります。 この記事からだけでは入院や治療、搬送への手続きが正しく行われていたかは分かりません。残念ながら不適切な治療を行なっている病院も現実にありますし、逆に適切な治療をしていても訴えられることもあります。裁判の行方をしっかり見守りたいと思います。

コメンテータープロフィール

1991年7月8日生まれ。 秋田大学医学部卒業。 精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神科病院勤務の傍ら医療刑務所の医師としても務める。

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